社畜マナー「ほうれんそう」の次は「おひたし」

おひたし（４月１日）

　きょう１日、県内各地の企業で入社式が行われる。希望の花を胸に秘めた新入社員には、少しばかりの不安もあるだろう

▼職場で求められるマナーの基本といえば「ほうれんそう」。業務を円滑にする「報告」「連絡」「相談」は、新人の心構えとしても重視される。とはいえ、まだまだ慣れないうちは、どのように報告したり、連絡したりすればいいのか、戸惑うことも少なくないはず。臆することなく、熱意を伝えれば、おのずと「おひたし」の具合は良くなる

▼「怒らない」「否定しない」「助ける」「指示する」を意味する「おひたし」は近年、「ほうれんそう」への対応として広まりつつある。言動に足りない点はあっても、丁寧に接する。困っていれば、手を差し伸べる。「背中を見て学べ」の教えは、旧世代の独りよがりになりかねない

▼現代っ子の多くは、交流サイト（ＳＮＳ）での会話は得意だが、長引く新型コロナ禍で言葉を直接交わすのが不慣れとも言われている。ちょっと気後れしても、新たな門出を迎えた今の気持ちをまずは「報告」「相談」すれば、気分はきっと軽くなる。先輩、上司は「し」の心得は、ひとまず置いておくのがいい。＜２０２３・４・１＞
https://news.yahoo.co.jp/articles/fed1c67719b122990e7bb450607b0c7bc03f5683