上場企業の平均年収が671万円を突破 中小企業も手取り4%増で物価上昇より手取り増👈すまん、誰の生活が厳しくなってんだ？

上場企業の平均年収が671万円を突破──いまこそ非正規を救うときだ
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/1f6b55ee308b99d39f7c132b9e11c1c654f857e8

上場企業の平均年間給与は671万1000円と過去20年で最高を記録し、4年連続で増加している。なかでも東証プライムは763万3000円と、際立って高い水準にある。中小企業の正社員賃上げ率も4％を超え、賃金上昇は経済全体に広がりを見せている。また物価上昇率は3.3～3.7％程度であり、データ上は賃金の伸びがそれを上回る。いわゆるスタグフレーションとは逆の状況で、実質所得は改善しているようにみえる。

長く続いた停滞の時代を思えば、こうしたデータは明るいニュースと映る。一方で、それが家計消費には反映されていないのも事実である。どうやらデータと実感の乖離が、いまの日本経済の根底にあるようだ。

無意味な消費の動機はない

賃上げが続いているにもかかわらず、なぜ人びとは財布のひもを締め続けるのか。以前の記事では、心理的な「将来の不安」を理由に取り上げたが、それだけではない。実のところ日本経済には、構造的な変化が進行している。

第一に、家計にとって買いたいものがない現実がある。すでに多くの世帯が冷蔵庫やテレビをもち、車も所有している。経済学でいう飽和市場に入り、同等品の買い替えによって市場が拡大する余地は限られている。つまり、単に消費が落ち込んでいるのではなく、「モノの飽和」と「意味の飢餓」が生まれているわけだ。

第二に、所得格差の固定化である。たしかに大企業のみならず、中小企業でも正社員は賃上げを実現しているが、非正規雇用者や零細企業の従業員まで恩恵が及んでいるわけではない。OECD『Employment Outlook 2024』によれば、日本の非正規労働者の賃金水準は主要先進国と比べて著しく低く、上昇率も鈍い。帝国データバンクの調査対象は、必ずしも日本の労働市場全体の姿を映してはいない。

消費は一部の高所得層のみでは成立しない。かねて日本では、一般家庭が人並みに暮らし、人並みにモノを買うという構造が経済を支えてきた。しかし現在、4割近くに及ぶ非正規雇用の広がりと格差の固定化は、この「人並み」の基準を崩している。2023年の厚生労働省『国民生活基礎調査』では、単身女性の4人に1人が貯蓄ゼロと回答している。生々しい国民の生活においては、消費どころではないという実態が浮かび上がる。

第三に、よって生活者の価値観が変化した。「大量に安く」から「少なくとも意味あるものを」へと生活者の意識は変化している。Pontaリサーチによる2025年夏のボーナス調査では、「最大限貯金する」と答えた人が32.4％、「満足していない」人が54.7％にのぼる。テレビも冷蔵庫も壊れていない。いますぐ買い替える動機もない。子どもの教育費や老後資金といった「将来」に目を向ければ、貯蓄に回すのが現実的という判断となる。

もはや消費者は、意味なき消費には手を伸ばさない。いま必要なのはモノの充足ではなく、生活の“意味の充足”であり、人びとの心の充足である。そしてそれは、努力が報われる社会でなければ成立しない。

この記事とまるっきり逆のこと言ってるんだが何一つ説明がない

老人とか貯金沢山あるのに