神戸ポートライナー、落ちてた1円玉や5円玉を警察に届けず5万円以上になるまで貯め、消耗品を買うケンモハックをしていた

神戸新交通は、“拾得物の現金の一部を、警察に届け出ず駅内などに保管していた”という、不適切な事務処理があったと発表しました。

確認された総額は５万円以上にのぼり、消耗品の購入などに充てられていたケースもあったといいます。

神戸新交通は「私的流用は確認されていない」としています。

▼駅の引き出し内の“カンカン”に保管…消耗品の購入にも

ポートライナーと六甲ライナーを運営する神戸新交通によりますと、駅や車両での忘れ物や落とし物＝拾得物の管理を担当する助役が配置されている４駅（三宮駅や住吉駅など）で、拾得した現金の一部について、警察に届け出ずに保管していたことが今年６月に発覚。それを受け、全社員を対象に調査を実施したということです。

調査の結果、そうした“保管金”は遅くても２０１２年度には存在していたことが判明。

社内規程では、拾得物は現金も含め、台帳に記載したうえで、拾得してから原則１週間で警察に届け出ることになっていますが、１円玉や５円玉、１０円玉といった少額硬貨を中心に“保管金”が蓄積され、総額は少なくとも約５万４千円にのぼるということです。４駅だけではなく、車両基地でも保管されていたといいます。

そうしたお金は駅の机の引き出しに、フタつきの缶容器の中に入れられるなどして保管されていたといいます。

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▼２０１２年度以降で４０人弱の社員が関与

神戸新交通によりますと、こうした現金保管には、２０１２年度以降の約１３年間で社員３９人（助役３５人・巡視員４人）が関与していたということです。

聴き取りに対し、関与した社員の一部は、“台帳への記載や物品をオンラインで発注するのが面倒だった”“硬貨は持ち主が現れることもほぼない”という旨を述べているということです。

神戸新交通は「保管金が私的流用された事実は確認されなかった」とした一方、「慣習的な取り扱いが是正されることなく現在まで続いていた」と説明。

「適切な取り扱い履行のための指導教育を強化することで、厳正な業務執行を徹底する」「駅窓口への監視カメラの設置などにより、業務管理体制を強化する」などとしています。

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