新型ルノー「トゥインゴEV」がヌメっとした初代オマージュデザインなんかいい感じ。4ドア+低価格で登場か?

ルノーは現在、人気ハッチバック「トゥインゴ」の後継モデルとしてEVの開発を進めています。そのプロトタイプが公道でテスト走行を行う様子が初めて確認されました。

初代トゥインゴは1993年春に登場。1.3LのOHVエンジン（最高出力52ps）を搭載し、ドイツ国内だけでも50万台以上が販売されました。3世代にわたって生産された後、2024年にその歴史に幕を下ろしています。

しかし今、ルノーはこの象徴的モデルをEVとして復活させようとしています。名前はそのままに、初代のデザインをオマージュしたスタイルで、これまでで最も手頃な価格のEVとして市場投入が予定されています。

ルノーはすでにレトロ路線の「ルノー5 Eテック エレクトリック」でヒットを飛ばしており、今回もその路線を踏襲。サイズも価格も抑えた新型トゥインゴで、再びユーザーの注目を集めようとしています。

2024年に「トゥインゴ Eテック エレクトリック プロトタイプ」が公開されており、今回はそれに基づく量産型プロトタイプが確認されました。

新型トゥインゴの外観は、初代の卵型ワンボックススタイルを彷彿とさせるデザインで、特徴的な丸目ヘッドライトも健在。ただし、2ドア＆ガソリンエンジンではなく、実用的な4ドアボディと電動パワートレインへと進化しています。

発売は2025年を予定しており、価格は2万ユーロ（約344万円）を切る見通し。最廉価のダチア「スプリング」や、中国のEVメーカー、リープモーターの格安EVセダン「B01」よりやや高めですが、BYDの「ドルフィンサーフ」（約344万円）や、将来的に登場予定のフォルクスワーゲン「ID.1」との競合が予想されます。

撮影されたプロトタイプからは、コンセプトモデルに近い仕上がりがうかがえます。

四隅にしっかりと配置されたホイールは、車内スペースを最大限に確保。フロントガラスは初代と同様に後方へ寝かされた形状で、ヘッドライトも初代へのオマージュを感じさせるデザインです。

一方、助手席側にあった大型の充電ポートフラップは、コンセプトカーとは位置・形状が異なっており、運転席側に変更されています。

また、テストカーでは従来型のドアハンドルが確認されましたが、ショーカーでは隠しハンドルが採用されており、市販時にどちらが採用されるのか注目されます。
小型EVながら航続320km超を実現か
今回はインテリアは未確認ながら、コンセプトカーでは7インチのデジタルメーターと、10.1インチの独立型インフォテインメントディスプレイを搭載していました。

プラットフォームは、ルノー4／5と同様の「AmpR スモール」をベースに、短縮バージョンが使用される可能性が高いとみられています。

パワートレインについては、40kWhのバッテリーと95ps（70kW）のモーターを採用し、航続距離は320km超、0-100km/h加速は約11秒となる見込み。さらに、122ps（90kW）や150ps（110kW）といった高出力仕様も設定される可能性があります。

かつての名車が、今度は電動化という時代の波に乗って再登場。EV時代のトゥインゴはどこまで受け入れられるのか、今後の動向に注目です。
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