食事は野菜中心で酒もたばこもやらない。ジョギングやウェートトレーニングまでやってたのに胃癌で死亡してしまう　嘘やろ…

最初の診断は胃炎だった
　2013年１月のある朝、哲也さんは朝食を取らなかった。代わりに、唐突に切り出した。
「今日、実は胃カメラの検査を受けに行くんだ」

哲也さんは健康に気を配っていた。食事は野菜中心で、酒もたばこもやらない。ジョギングやウェートトレーニングにも精を出す。
父方の家系に胃がんの人が多く、若いときから、いつか自分も胃がんになると考えていた。そのため、毎年、区の検診を受けていた。

やがて１年が過ぎて、2013年11月、再び区の検診を受けた。バリウムを飲んだ瞬間、哲也さんは冷や汗が吹き出し、胃が破裂しそうになった。「これは、まずい」と直感した。

　２週間ほど経ったころ、家の電話が鳴った。都立広尾病院の医師からであった。
「胃のＸ線画像に病変が見られます。一刻も早く精密検査を受けたほうがいい」

主治医からは、「腹膜播種（腹膜への転移。がん細胞が種をまいたように広がる）があれば、まず抗がん剤で転移をなくし、その後、胃の全摘手術を行う」という治療方針が示された。
後で知ったことだが、腫瘍マーカー（CA19-9）は750と、正常範囲（0～37.0）を大幅に超えていた。

　浩美さんは８日、ブログ「あきらめない！（スキルス胃がんステージⅣ！　私たちの挑戦」にこう綴った。
《早朝、旅立ちました。
最期までスキルス胃がんの希望のために生きました。
私は彼の意志を継いでいくつもりです。

https://www.gsclub.jp/tips/5428