口座残高ゼロにしてクレジットカードで買い物しまくって一切払わなかったらどうなるの？💳

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「5万円」つぶやく客…声かけた店員　PC警告にご注意

パソコンの画面に突然現れる警告メッセージと電話番号。指示に従って電話をすると、特殊詐欺に巻き込まれる事例が発生している。今月9日にはこうした詐欺の被害を未然に防いだとして大阪府警がコンビニ店員に感謝状を贈った。

　「このパソコンはウイルスに感染しました。パソコンからあなたの個人情報が流出します」

　5月下旬の夕方、大阪府内に住む60代女性は自宅のパソコンで調べものをしていた。突然、大音量の警告音とともに警告メッセージが画面に表示され、「解除するためには」の後に、「050」から始まる電話番号が書かれていた。

　女性があわてて電話すると、片言の日本語で話す女性の声で「別のセキュリティーを入れる必要がある。5万5千円が必要で、コンビニに行ってプリペイドカードを購入して欲しい」といわれた。女性は河内長野市のセブンイレブン河内長野本町店を訪れ、店員の長尾美奈さん（21）にカードはどこか尋ねた。

　同じく店員の山本唯人さん（21）が売り場まで案内すると、女性は「5万円」とつぶやきながらカードを探していた。山本さんは、高額な買い物なのに商品が決まっていないことを不審に思い、「知り合いに渡されるんですか？」と聞くと、女性は「まったく知らない人です」と答え、これまでの経緯を説明した。

　「詐欺かもしれない」。山本さんは長尾さんと相談し、110番通報。数分後、河内長野署員が到着し、女性と話して詐欺だとわかった。

　河内長野署は特殊詐欺被害を未然に食い止めたとして2人に感謝状を贈った。山本さんは「もし、女性が売り場を聞いてくれなかったら見逃していたかも」と話し、長尾さんは、「迷っている人らには、こちらからも声かけをしていきたい」と語った。

プリペイドカード支払い「被害回復難しい」
　なぜパソコンから突然、警告メッセージが出たのか。

　情報セキュリティー対策などに取り組む独立行政法人「情報処理推進機構」（IPA）によると、不正なプログラムが埋め込まれたウェブサイトをクリックしたり、不正な広告が表示されたりするだけで、自動的に偽の警告音や警告メッセージが画面にあらわれる仕組みだという。

　同機構の担当者は「主要なウイルス対策ソフトの警告画面に電話番号は表示されず、電話をかけろと指示するサービスはない」とする。同機構は「表示された電話番号に連絡しないで」と呼びかける。

　大阪市消費者センターによると、パソコンのウイルスに関する同様の相談は1年間に80件ほど寄せられている。今年4月だけで7件あった。これまではクレジットカードで決済させるケースが多かったが、昨年5月ぐらいからプリペイドカードの購入へと誘導する手口に変わってきているという。

　プリペイドカードは、カード自体が手元になくても、カードに記載された番号などをネット上で入力すれば、自分のアカウントに入金できる。詐欺グループは、被害者から番号を聞き出してグループ側のアカウントに課金しようとしたとみられる。

　同センターの吉田慎二副所長は「プリペイドカードは相手側にすぐにお金が渡ってしまい、被害回復が難しくなっている。不安なことがあれば、消費者ホットライン（188）や近くの消費生活相談窓口に電話をして欲しい」と話す。