登山関係者「外国人のマナーが悪い？問題はインバウンドよりも日本人のほう。遭難事故は日本人のほうが圧倒的に多いから」

「問題はインバウンドよりも日本人のほう」外国人登山者の遭難多発で“救助有料化”議論も…山岳事故が相次ぐ「根本的な課題」とは
https://www.ben54.jp/news/2460

運動靴で冬の富士山に登ろうとする者、登山経験がないのにいきなり雪山に挑む者、必携装備を持たずに入山する者、疲れたからとタクシーを呼ぶかのように救助を要請する者、山頂で酒を飲んで酔っ払って滑落する者など、あきれてしまうような登山者は日本人のなかにも昔から少なからず存在する。

「インバウンド登山者はたしかに増えているので、彼らにリスク情報をどのように発信していくかがこれから課題だ。だが、問題はインバウンドよりも日本人のほう。遭難事故は日本人のほうが圧倒的に多い。それをまずどうにかしないと」

山岳遭難防止に携わる某関係者の言葉である。

登山は自分の足で登り、自分の足で下りてくるのが大前提とされている。登山中にもしなにかアクシデントが発生したときには、まずは自分たちで対処するのが基本だ。救助を要請するのは、「これはとても自分たちの手には負えない」と判断したときで、最初から救助要請ありきという話ではない。

「登山はオウンリスクで行うものである」という認識は、山に登ろうとするすべての人が持つべきものだと思う。日本人であれ外国人であれ。どこの国の山であれ。

山岳遭難事故防止対策は、それを問い直すことから始める必要があるのではないだろうか。

いいんですか