気候科学者「ヤバイ！複数の地球システムが連鎖的に『臨界点』を超えて後戻りできなくなる！現時点で9つの臨界点を超えつつある！」

　地球システムが崩壊すれば、世界は「ホットハウス・アース（温室地球）」状態になりかねない。
つまり、気温は5℃上昇し、海面は6?9m上昇し、サンゴ礁とアマゾンの熱帯雨林は完全に失われ、地球上のほとんどの場所が居住不可能になる世界だ。

「臨界点はずっと先のことだろうと思われてきましたが、すでに差しかかりつつあるのです。恐ろしいことです」とレントン氏は言う。

　地球の気候に多大な影響力をもつ要素のうち9つが、後戻りできない臨界点に近づいている。
そのうちの2つが西南極と東南極の氷床の融解であり、他にはアマゾンの喪失、広範囲での永久凍土の融解などがそうだ。

　臨界点の概念は、気候変動に関する政府間パネル（IPCC）によって20年前に導入された。
ひとたび臨界点を超えると、一気に不可逆的な変化が起こる。斧で20回打っても耐えて立っていた森の大木が、21回目の打撃でついに倒れるようなものだ。

「私たちに残された時間がどれほど短いのかを、人々はわかっていないのだと思います」

優先される経済
　最近の国連などの報告書によると、米国、中国、ロシア、サウジアラビア、インド、カナダ、オーストラリアなどの国々は、
依然として化石燃料の生産を増やそうとしている。こうした国々はパリ協定の下で温暖化を1.5℃未満にとどめることに合意しているが、
自国の経済成長の方が大切であるようだ。

「臨界点を超えることは、資産や経済安定性、それに今の私たちの暮らしにとって非常に大きなリスクです」と
「気候変動に関する機関投資家グループ（IIGCC）」のステファニー・ファイファー最高経営責任者（CEO）は言う。
IIGCCは30兆ドル（約3200兆円）以上の資産を運用する投資家グループだ。
氏は温暖化の影響をまともに受けるより、さらなる温暖化を防ぐほうがはるかに安上がりだと主張する。

人間といウイルスに感染した地球の気温が上がるのは当然といえる
人間と一緒だよ