兄「5億年ボタンってあるじゃん？」妹「うん」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

妹「んー？」ﾁﾗｯ

妹「んー」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

妹「ん？」ﾁﾗｯ

妹「…え、何このボタン」

兄「5億年ボタン。なんか変なおっさんから1万で買った」

妹「えぇ…安過ぎでしょ……そもそもこれ押したら100万円貰えるって奴でしょ？そんなのを1万円で買えるわけ」

妹「！？！？！！？？ ちょ、おにっ！？」

ﾄﾞｻｯ

妹「……えっ」

兄「ほらな？本物だろ？」つ100万

妹「ちょ、ちょっと待ってよ、お兄ちゃん大丈夫なの？5億年ボタンって精神が5億年経過しちゃうんじゃ…それにそのお金、今何処から降ってきて」

兄「細けぇこたぁ良いんだよ！とにかくこれでこのボタンが本物だって分かったろ？」

妹「いや、まぁ…それは、うん」

兄「ドラァ！！！」ｶﾞｯ

妹「えっちょ」

ﾎﾟﾁｯ ﾎﾟﾁｯ

ｷﾞｭｵｵｵｵｵｵｯ

妹「あああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！？？？？」

兄「よっしゃどうなるか楽しみだぜ！！！」

妹「このバカ兄ぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！！？？？？」

ﾋｭｵｯ

兄「妹ぉ…もう良いだろ？俺ちゃんと反省してるって」

妹「……」

兄「妹ぉ……」

妹（……そろそろ許してやっても良いかな）

妹（よくよく考えたらどうせ後5億年ずっと一緒なんだし、こんなとこで喧嘩してる訳にもいかないし）

妹（……ほんっとーに、遺憾だけど）

兄「！！ い、妹！？もしかして…！！」

妹「うん、許してはあげるよ。でもさ、お兄ちゃん本気で事の重要さ分かってる？」

兄「……ああ、俺もこんだけ時間与えられたからな。馬鹿な事したと思うよ」

妹「分かってるなら良いんだけどさ…もうやっちゃった事は仕方ないし」

ｶﾞﾀｯ

妹「…お兄ちゃん何処行くの？」

兄「最果てを目指す」

妹「そっか」

兄「お前は？」

妹「当然一緒に行くよ。会えなくなったらそれこそヤバいしね」

妹「見えないねー」

兄「だなぁ」

妹「どこまで続くんだろうね」

兄「何処まで続くんだろうなあ」

妹「…これ、繰り返してるとかないよね？」

兄「……やめてくれよそういうの」

ﾋﾞﾘｯ

ﾎﾟｲｯ

兄「服の切れ端…」

妹「一応ね。繰り返してるって分かったらすぐにやめるべきだし」

兄「……そうだな」

兄「何処まで行った？」

妹「分かんない」

兄「切れ端は見えないな」

妹「うん」

兄「でも、見えないって事は」

妹「きっと、着実に進んでるよね」

兄「…気が狂いそうだ」

妹「……」

兄「この世界は、何処まで存在するんだ？」

妹「……」

兄「歩いても歩いても、何処にも到達しない」

妹「……」