精神障碍者保険福祉手帳１級になったぞ！！　うらやましいだろ？？？？？？　あげないよ

https://mainichi.jp/articles/20201120/k00/00m/040/092000c

青信号、スマホが教えてくれる視覚障碍者にやさしい信号機の整備進む

視覚障碍者が交差点を横断する際、手元のスマートフォンから信号の状態を聞くことができる仕組みの信号機の設置が広がり始めている。警察庁は歩行時の不安を減らすことができるとして全国的な整備を目指す。進化した信号機で交差点を渡りやすくする試みに注目が集まる
音声でお知らせ
この信号機は「高度化PICS（ピックス＝歩行者等支援情報通信システム）」と呼ばれる。信号機の柱に付けた無線通信装置から信号の状態についての情報が歩行者が持つスマホに伝わり、音声が流れる仕組みだ
今月9日、千葉県四街道市。交差点に視覚障碍者が近づくと、左手に持つスマホから「四街道消防署前交差点」と現在地を知らせる音声が流れ始めた。歩行者用信号が青に変わると、「中央公園・四街道小学校方向が青になりました」との音声メッセージ。右手で白杖（はくじょう）を持ちながら、横断歩道を渡り始めた。
スマホには、信号メーカー「日本信号」（東京都）の「信GO！」という無料のアプリが入っていた。音声に合わせてスマホを振動させたり、青信号の時間を延長させたりする設定もできる。
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警察はこれまで、視覚障碍者の横断に役立てようと、歩行者信号が青の間に「ピヨピヨ」「カッコー」と音を出したり、童謡「通りゃんせ」のメロディーが鳴ったりする信号機を整備してきた。今年3月末までにその数は2万301基に達した。白杖に付けたシールを感知して信号情報を音で知らせるものなどを含めた音響信号機は約20万8000基ある信号機全体の11・7％を占める。
しかし、青になると音が出る仕組みの信号は、夜間・早朝に付近の住民から苦情が寄せられる場合もあった。そのため、常に稼働するのは1割程度にすぎない。2018年に東京都内で横断歩道を歩いていた視覚障碍者が車にはねられ死亡する事故が起きた際は、音響信号機があったのに音が鳴らない時間帯だった。
警察庁は約20年前、音響信号機の一つとして、歩行者が持つ専用端末を操作するなどして音が出るシステムの整備を始めた。しかし端末の普及が広がらず、現在も約430基にとどまる。
コロナ禍で信号もバリアフリーを加速
そんな中、今年に入り、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大。「新しい生活様式」が推奨され、時差出勤も広がり始めた。警察庁は「視覚障碍者の新しい生活にも配慮する必要がある」として、時間帯に左右されないバリアフリー対応の信号機の設置を加速させることにした。
高度化PICSは、今年3月末時点で宮城、静岡、千葉3県の計74基で整備を完了し、4月から順次運用を始めている。20年度中にはさらに埼玉、福岡両県も含め計約60基増える予定だ。21年度は都市部を中心に一気に約2000基を設置したい考えで、同年度予算案の概算要求に25億6000万円を計上した。エリア内で一定規模の基数を整備して利便性を感じてもらい、民間企業によるアプリの充実につながることも期待する。
「画期的」「方向把握難しい」
9日に四街道市の交差点を歩き、アプリの使い勝手を試したのは全日本視覚障碍者協議会のメンバーら9人。重度の視覚障害がある織田洋さん（66）は「目が見えない人は現在地がつかみづらい。どの交差点に来たのか音声で案内されるのは画期的で、いつもこの道を使っている人には非常にいいと思う」と話した。
同協議会で代表理事を務める山城完治さん（64）は強度の弱視で、周囲の物音を聞いて道路や歩道の位置といった空間を把握し、足元の点字ブロックや段差を頼りにしている。「視覚障碍者の歩行は音が命綱になる」と表現する。
従来の音声信号機のうち横断歩道の手前側と反対側で時間をずらして「ピヨピヨ」「カッコー」と鳴る方式は、音の出る場所をもとに方向性をつかみやすかったという。だが、高度化PICSでは手元のスマホから音が出るので発信位置から方向性を判断できない。「渡る方向を間違えたら事故になる」との危惧を口にした。
この日は参加していないが、使ったことがある静岡県視覚障碍者協会会長の須藤正起さん（61）は一定の評価はしつつも、スマホからの音声案内が聞きづらく、直前で片耳にイヤホンを付ける必要があるとする。「周囲の車の流れの音も聞きわけながら白杖でも確認するとなると一度にやることが増える。体験会を事業化して訓練しないと使いこなせない」と指摘する。
スマホの進化も期待
高度化PICSを受け入れるものの、従来の音響信号機の増設や運用の24時間化を要望する声も根強い。日本視覚障碍者団体連合の組織部長、佐々木宗雅さん（71）は「視覚障碍者でスマホを使っている人は2～3割程度ではないか」と話す。「現在のスマホはどこにタッチすべきボタンがあるのか分かりづらい。バリアフリー型のスマホの開発が進んでほしい」と望んでいる。