肛門に入れたいモビルスーツ・モビルアーマー

https://digital.asahi.com/articles/DA3S14779666.html

金尻カズナさん　デジタル性暴力の問題に取り組むＮＰＯ法人理事長

　「スマホは性的画像記録の被害者を生む道具ではないはず」。将来のスマートフォンの標準機能に性的画像を撮影させない人工知能を搭載するよう求めるキャンペーンを、昨秋から進めている。

　２年前から理事長を務めるＮＰＯ法人「ぱっぷす（ポルノ被害と性暴力を考える会）」（東京）には年約３００人が相談を寄せる。性行為を撮影、あるいは盗撮された画像がアダルトサイトに投稿、販売されているなどの内容で、中高生の被害も珍しくない。その多くでスマホが使われている。

　大阪出身で、もともとはシステムエンジニア。アダルトビデオ撮影で女優らが肛門（こうもん）裂傷などの重傷を負った事件に衝撃を受け、１６年前にポルノ被害に取り組む活動に飛び込んだ。が、一方で自身の生活が困窮。生きるために性風俗で５年働いた。首を絞められ「死ぬかも」と思うこともあったが、なかなかやめられなかった。

　「性的搾取は渦中にいるほど人権侵害に気づきにくい。自分で選んだ、自分が悪い、と思い込まされ、被害を受けたと考える力さえ奪われる。私もそうだった」

　回収の難しい性的画像の被害は過酷だ。自死に直面することもある。相談者に寄り添い、無料で行う削除要請は年１万７千件にのぼる。「被害者が奪われた自分自身のコントロールを取り戻すこと。それが私たちの最大の使命です」