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1日1分使うだけで「血流がみるみるよくなり、毛が生えてくる」薄毛治療に革命をもたらす「最新発毛デバイス」の正体

昨年11月、毛髪科学の研究と発展を目的とした学会「毛髪科学研究会」で発表された、髪の毛を生やす革新的な方法が話題となっている。

それは「非接触超音波による弱い刺激で毛を生やす」という手法だ。

研究を発表した日本医科大学形成外科・抗加齢予防医学講座教授の高田弘弥氏が解説する。

「もともとは、いかにケガを早く治すかという研究から始まりました。マウスの背中に傷を作成して実験していたのですが、超音波による微弱な刺激を与えていたマウスの体表を見ると、血管の再生が早かった。栄養と酸素が体組織に多く送られるようになり、傷の治癒が加速したのです」

実験で使われた超音波は4万Hzの高周波。この高周波を最適に制御してあてることで、軽く指で触れる程度の弱い刺激を連続的に出すことができるという。

たった2ヵ月で効果が出始める
なぜこのような微弱な圧力が血管の再生を早めるのかは、まだ研究途上で完全には解明されていない。

しかし、高田氏は研究を続けていく中で、あることに気が付いた。超音波をあてたマウスは傷の治りが早いだけでなく、発毛が活発になっていたのだ。

実は、毛の一本一本は毛細血管とつながっており、血管が途切れたり、圧迫されたりして血行障害が起きると、毛根に栄養が送られにくくなり、毛が抜け落ちてしまう。毛細血管を再生することで、再び毛が生えてくるようになったということだ。

このメカニズムをもとに開発した医療用育毛マシンは、福岡県のDクリニック福岡とクレアージュ福岡に、実験的に設置されている。高田氏が続ける。

「患者様には、週に1回ほど通っていただき、頭部に非接触超音波による弱い刺激をあてる施術を行います。これまで100名以上の患者様にモニター協力いただきましたが、ほとんどの方に効果が現れています。

たとえば63歳男性のケース。M字型の男性型脱毛症に悩んでおられましたが、施術開始から2ヵ月で顕著に改善が見られ、じわじわと毛が生えてきました。

それから、頭頂部の薄毛に悩まれていた67歳女性のケース。月に1度の通院にもかかわらず、毛量が増え、半年でふさふさになりました」

この高田氏の研究をもとに小型化、一般利用向けに開発されたのが、スカルプケアデバイス「SonoRepro(ソノリプロ)」だ。

ソノリプロはマウスではなく、人間でも試験を実施し、効果が確認されている。

重さは約260gと軽く、小型ドライヤーのような形状。動作音はほぼ無音で、コンセントに挿してスイッチを押すだけで簡単に使える。

実際にソノリプロを使っている篠崎浩介さん(61歳・仮名)は「価格は約13万円と高額だが、2ヵ月で効果が出た」と語る。

「毎晩風呂上がりに、洗面所でヘアオイルを使って髪を入念にケアしていたのですが、手が抜け毛だらけになっていました。

ある日、髪の毛が何本抜けているのかを試しに数えてみると、実に50本超が抜け落ちていた。それが、1~2本にまで減ったんです。

普段は、風呂上がりの晩酌の際に、テレビを見ながら頭にあてています。1分経つと振動で通知されるのもありがたいです。

ソノリプロを使い始めてから、髪自体が太く、ツヤが出て、地肌も見えにくくなったのです。すでに半年が経ちますが、以前とは比べ物にならないほど毛量が増えました」