肉の価格高騰で買い控え発生。過去最多の在庫。冷凍庫に入りきらない事態に

肉の価格高騰で在庫は過去最多　専門家は「今がピーク」と予想【WBS】

肉の価格はここ最近高騰が続いていてミートショックとも言われています。一方でいま、肉をめぐっては国内の在庫が積み上がっていて、5月には過去最多を更新しました。今後、価格が下がっていく要因となるのでしょうか？

全国展開する焼肉チェーン店「焼肉きんぐ」。午後2時過ぎにも関わらず、多くの客でにぎわっています。

この店の一番人気は牛カルビ、ハラミ、ロースのほか、ビビンバやデザートなど100分間食べ放題のきんぐコース。今年3月、原材料価格や人件費などの高騰を受け、全店舗で3278円から3498円とおよそ200円の値上げに踏み切りましたが（一部店舗は異なります）、それでも客足にはあまり影響はないと言います。

仕入れ責任者である焼肉きんぐを運営する「物語コーポレーション」の針谷節執行役員は肉の価格について「足元だと上がり続けている。仕入れ先の数を増やすのが価格を安定させる1つの法則。いろいろな所から買っている」と話します。

東京・江東区の商店街にある精肉店「肉の宝屋 砂町銀座店」。価格の変動が大きかったものを聞くと「国産のバラとロース。去年は安かったときで1キロ900円くらいだったが、今は1000円以上する」といいます。

消費者物価指数でみても、生鮮肉は2021年7月から右肩上がり。消費者の声を聞くと「値段がちょっと高いなと思って量を減らした」「（牛肉を買うのは）頻繁には難しい。ちょっと減りました」と物価高が続く中、肉の買い控えが起きていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/06f1d94ee4682a1bfda739bede654ce990bcd87f

神奈川・川崎市にある山手冷蔵という会社が所有する倉庫「川崎ロジスティックセンター」。中に入ると、冷凍庫の棚には多くのダンボールが積み上げられています。保管されているのは海外から輸入した牛肉や豚肉です。卸売業者から市場に出回る前の在庫品を預かり、保管しています。

驚くのはその量。川崎ロジスティックセンターの津田英行所長によれば「フローズンの庫腹（保管容量）がひっ迫して入りきらない状況」だといいます。

実は、日本国内の肉の在庫量は今、統計開始以来最も多い水準になっています。およそ3年ぶりに過去最多を更新しました。川崎ロジスティックセンターでも、去年の春頃から在庫が右肩上がりに増えているといいます。

冷凍庫はほぼ満杯で、棚に入りきらない分は通路に置かれています。新たな貨物は入庫待ちも発生している状態です。

「キャパシティ的に入らないものは入らないので、倉庫から出た分しか入れられない。急ぎの貨物だけを選んでもらい、優先的に入れる形で対応していくしかない」（津田所長）

卸売業者は需要が減り、在庫が増えているため、今後は肉の価格が下がると指摘します。

「各メーカー、レストランはまだまだコロナ前の状況に戻っていないので、需要が停滞していることで予想以上に在庫がたまっている。価格に関しては今がピークだと考えている。需給バランスによって値段が決まるので、売れていない在庫は相場が下がると思う」（スターゼンの若松威男海外本部長）

インフレで値上がるとわかってるなら
売るタイミングをズラせるじゃん？