４月から食品、燃料、日用品　値上げの嵐　日本人「いくらなんでも努力ではもう限界だ」日本人カスミを食べる生活へ笑

食品、燃料、日用品…　値上げの嵐、家計圧迫　茨城県内業者「努力は限界」
https://news.yahoo.co.jp/articles/293576d9852ccd5316b2dd835a2b551c56919298

新年度がスタートした1日、食品や燃料、日用品の値上げラッシュが本格化した。ウクライナ情勢による海外の食料価格や原油の高騰、さらに円安と複雑な要因が絡み合い、家計を圧迫する。茨城県内の小売業者は、仕入れ価格の上昇分を店頭価格に転嫁しないよう努めてきたが、「自助努力はもう限界」として、消費者に理解を求めている。
県内に4店舗を展開するいばらきコープ生活協同組合(小美玉市)では、4月以降、取扱品全体の仕入れ価格が平均で1割ほど上昇する見込みだ。
「あらゆる面でコスト削減に努めている」と担当者。内容量の見直しや包装の簡素化、プライベートブランド(PB)の絞り込みといった生産の効率化により、価格転嫁は極力避けたい考えだ。ただ「努力だけでは済まない状況」と漏らす。
原油や原材料の高騰に加え、世界的な天候不順や新型コロナウイルス禍で輸送費が増えたことで、食品などの値上げの嵐につながっている。
顕著なのが食用油と小麦粉だ。在庫がある間は店頭価格を極力上げない方針だが、セール価格での販売は取りやめたほか、店内で作るパンは、10円ほどの値上げに踏み切らざるを得なかったという。
いばらきコープ水戸店(水戸市)を訪れたパート女性(49)は「全体的に価格が上がっていくようだ」と不安を口にする。食べ盛りの子ども3人を育てる中、食用油の値上げを聞き、「食卓で揚げ物を減らす」と話す。
飲食店「忍家」などを展開するホリイフードサービス(同市)は、5月中旬に価格やメニューを見直すことを決めた。食肉をはじめ、食材費や運送費などが上がったためだ。担当者は「もう努力だけでは吸収できない」と理解を求める。
生産者やメーカーもコスト上昇に苦しむ。
納豆メーカーのだるま食品」(同市)は、容器やフィルムに石油由来のプラスチック製品を数多く使うため、わずかな値上げでも大きく影響する。高野正巳会長(76)は「1年で1円上がった」と嘆く。
納豆の原料となる国産大豆の価格も上昇している。コロナ禍の物流停滞によって輸入大豆が値上がりし、国産大豆を確保する動きが広がった影響という。高野会長は「やっていけなくなったら、値上げせざるを得ない」と話す。
県酪農業協同組合連合会の朝倉実行会長(72)は、乳牛の餌の高騰に頭を痛める。配合飼料の1トン当たりの仕入れ価格は2年間で2万円アップ。自身が経営する酪農場では、一気に月300万円のコスト増につながった。
牛に与える乾草も2年間で3割ほど値上がりするなど負担は増すばかりだ。朝倉会長は「酪農家の危機。死活問題だ」と警戒感を強める。